1、「蕎麦鑑定士」とは、どういう人を言うのか

「蕎麦鑑定士」という名称は、初めて目にされる方も多いことでしょう。

これは日本蕎麦保存会(会長・片山虎之介)が主管する認定資格です。

日本蕎麦の食文化の詳細を4年間学び、48種類の日本蕎麦の味を熟知した、蕎麦についてのエキスパートを、蕎麦鑑定士として認定します。

「蕎麦鑑定士」とは一言でいうと、〈蕎麦とはどういうものであるかを、知っている人〉のことです。

級位は、4級から1級。さらにその上に特別級があります。

蕎麦鑑定士の認定を受けている方は、プロのお蕎麦屋さんを始め、製粉会社の技術者、蕎麦の栽培に従事している生産者の方、あるいは、おいしい蕎麦を探して各地の店を食べ歩いている蕎麦好きの方まで、幅広い職業、立場の方がおられます。

【蕎麦鑑定士養成講座の歴史】

《蕎麦鑑定士とは》

母体になるのは片山虎之介が開設した「そばWeb検定大学」。これは雑誌『自遊人』で蕎麦の大特集を組み、そこで募集を開始したのが最初の活動。『自遊人』平成22年(2010年)9月号で、「そばWeb検定大学」の開設を告知した。

同年11月13日、「蕎麦Web検定大学」開校。これは、インターネットを通じて、日本全国どこに居住している人でも学ぶことのできる、画期的な蕎麦講座。同時に、「課外講座」と名付けた実践の講座も行い、日本中から非常に多くの受講生が集まった。

この参加者が数百人に達し、片山虎之介ひとりでは対応しきれなくなったため、日本麺類業団体連合会の応援を頼み、共同事業として講座を行うことを片山が提案。それを受けて「蕎麦Web」と「日本麺類業団体連合会」で協力しあって行うことになる。

その際「そばWeb検定大学」の中の、テキストを読んで学ぶ受講の形だけ分離して、「蕎麦鑑定士」養成講座(テキストで知識を学ぶ講座)として、スタートすることになった。

もうひとつの講座のスタイル、実技を体験する「課外講座」は、片山虎之介がそのまま引き受け、「蕎麦のソムリエ」養成講座(そば打ちなど体験型の蕎麦講座)として、継続することにした。

「蕎麦鑑定士」の名前での講座は、平成24年(2012年)からスタートして、平成25年(2013年)2月に、初めての認定会を行った。

平成25年2月10日、東京会場。

2月18日には関西会場として、京都で開催。

東日本、西日本から、多くの受講生が参加した。

その後、2018年に、「蕎麦鑑定士」養成講座の主管を「蕎麦Web」に戻し、以来、日本蕎麦保存会主催の資認定格として運営、今日に至る。

●蕎麦鑑定士と並ぶ資格として、蕎麦のソムリエがあります。これについても、ご説明します。

《蕎麦のソムリエとは》

「そばWeb検定大学」の中の、実技を学ぶ部分を取り出した講座。

平成27年(2015年)1月27日、銀座NAGANOで、蕎麦のソムリエ、第一回講座を開始。日本中から多くの受講生が参加。

3年の活動の後、平成30年(2018年)より、会場を「ふくい南青山291」に移し、継続して開催。

現在に至る。

●蕎麦のソムリエ講座は、以下のサイトで行っています。

日本蕎麦保存会jp