日本蕎麦は、世界に例のない、特別な美味しさを持つ料理です。
だから蕎麦好きの皆さんは、遠い町にある蕎麦屋さんまで、はるばる旅をして食べに行きたくなるのです。
なぜ、日本蕎麦は、そこまで人をひきつけるのでしょう。何がそんなに特別なのでしょうか。
それを学んでいただくのが、蕎麦鑑定士養成講座です。
この講座を受講した方は、蕎麦鑑定士として、片山虎之介と日本蕎麦保存会が認定します。
蕎麦鑑定士養成講座の歴史については、次ページ「蕎麦鑑定士とは、どういう人をいうのか」で詳しく解説していますので、ご覧ください。
2024年度受講生、募集開始しました
通信講座ですので、お時間のとれるときに、ゆっくり蕎麦を学んでください。年末には、蕎麦鑑定士の名前に恥じない蕎麦通になっていただけます。お申し込みのメールフォームにご記入のうえ、送信してください。
●2025年2月に東京で開催予定の蕎麦鑑定士認定会では、以下のテーマの12種類の蕎麦を体験していただきます。認定会の日程は、決まり次第、受講生の皆さんにお知らせします。
「12種類の粗挽き蕎麦を味わう」
粗挽き蕎麦とは何なのか。なぜ、この蕎麦がつながるのかと思うほどの、生粉打ちの粗挽き蕎麦から、驚くべき強さの喉越しと舌ざわりを持った粗挽き蕎麦まで、これまで体験したことのない粗挽き蕎麦、12種類のおいしさを知っていただきます。
さらに、片山虎之介が創作したそばで「パーフェクトブレンドの十割そば/粗挽き」も味わっていただきます。産地や品種により、そばは様々な個性を持っていますが、それらの中から、香りの良いそば、味の良いそば、食感の良いそば、つながりの良いそばの4種類を厳選し、良いところだけをピックアップして、頃合いのバランスでブレンドしたそばです。
秀逸な4種類のそばの、最もおいしいところだけで組み立てた、世界で、ここにしかないオリジナルのそばということになります。
次の認定会、楽しみになさってください。
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【これまでの記事】
●2024年1月、認定会を開催しました
2024年1月17日、21日に、2023年度受講生の認定会を開きました。関東地方をはじめとして、山口、徳島、福岡、愛知、宮城、栃木、静岡、石川、群馬、長野県など、日本全国から、たくさんの方々がご参加くださいました。
体験していただいたそばは「12種類の十割そば」でした。以下に、受講生の方から頂戴した、ご感想のメッセージを転記します。
⬇️徳島県からご参加くださった、Yさんからのメッセージ
本日は、大変ありがとうございました。片山先生のおっしゃる『そばの概念が変わる』という事が、本当に身に染みた1日でした。
実は私、1週間に1回は、いわゆる三本棒での二八そばを打っております。地元徳島では、十割そばと言えば『押し出し製麺』というものが多いです。本日のそば麺を食し、一本棒のそば打ちに感動、興味を抱きました。習得したいと、心から感じた1日でした。
本当に、ありがとうございました。
⬇️九州からご参加くださったSさんからのメッセージ。飛行機の時間があったため、一足早く会場をあとになさいました
今日はお世話になりました。最後まで講義を聞けず残念でした。お蕎麦とても美味しかったです。有難うございました。
最後のお蕎麦が何番だったのか、気になってしまい、教えていただけますか?
(answer/ Sさん、食味試験の正解は1番の「福井在来の早刈りそば」でした)
⬇️1月17日(水曜/平日)と21日(日曜)、当日の様子です。
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●2023年2月、認定会を開催しました
2022年度受講生の蕎麦鑑定士認定会を2023年2月22日と26日、東京・虎ノ門で開催しました。全国のそば産地から厳選したそばを、12種類の二八そばに打って、食味の評価、採点をしていただきました。
12種類のそばは、どれも美味しいと評判は良かったのですが、その中で最も美味しいと評価されたのは、3年寝かせた玄そばを使って打った、細切りの二八そば(ゴッホの二八そば)でした。続いて二番目に美味しいと評価されたのは、江戸時代の製法で作った一番粉を使って打ったそばでした。
以下に蕎麦鑑定士の皆さんの評価を抜粋して転記しますので、ご覧ください。
⬇︎3年寝かせた玄そばから作った細切り粗挽きそば(ゴッホの二八そば)が、最も高い評価を得ました。麺の細さは1.4mmです。
【ゴッの二八そばの評価からの抜粋】
蕎麦鑑定士1級Y・Kさんの評/すごい食感。野生味を感じる。見た目も好みでつぶつぶの食感が面白く、細打ちなので喉越しも良い。三年もほったらかしにされていた玄そばから、なぜこんなに美味しいそばができるのか、とても興味深い。
蕎麦鑑定士2級G・Dさんの評/三年ものの、ひねそばの熟成感が素晴らしい。ゴツゴツ、ざらざらしているのに、なめらか。ちゃんと繋がっているのに、もろく砕ける食感が楽しい。今までのそばにはない、特別な熟成感がある。
蕎麦鑑定士4級Y・Mさんの評/抜群の香りの良さ。噛むほどに香りと味わいが強くなる。そば全体を覆う粗挽きの食感が楽しい。初めて食べた味です。
蕎麦鑑定士4級U・Tさんの評/香ばしい香りで、ワイルドな食感。動物に例えれば野生のサイ。見た目がとても美しく、存在感を感じさせる食感。とても美味。
蕎麦鑑定士3級H・Hさんの評/噛むほどに、味と香りが出てくる。ざらつきと力強さの食感が素晴らしい。香りで感じる甘さと、麺を噛んだときに感じる甘味、二種類の甘さを感じる。
蕎麦鑑定士4級Y・Tさんの評/香り、味ともに非常に強い。歯応えの心地よさ抜群。独特な個性を主張している。見た目や味わい、食感も非常に優れている。そばつゆとの相性も抜群。
⬇︎江戸時代の製法で作った一番粉で打ったそばが、二番目に高く評価されました。
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●2021年度受講生の 認定会を開催しました
2021年度受講生の蕎麦鑑定士認定会を、2022年3月13日(日曜日)に東京で開催しました。全国から選りすぐりのそば産地、12ヶ所のそば粉を使った12種類のそばを食べて、食味の評価、採点をしていただきました。この審査の結果は、日本蕎麦保存会主催の「おいしいそば産地大賞」「おいしいそば粉大賞」などの審査に反映されます。
⬇︎2022年3月13日の認定会では、以下の産地のそばを試食していただきました。
●2019年度受講生の認定会を2020年1月26日と29日、東京・南青山で開催しました
1月26日と29日、蕎麦鑑定士の認定会を行いました
今年も蕎麦鑑定士の認定会(食味体験会)を、東京・南青山の「ふくい南青山291」で行いました。
1月26日(日曜)と、29日(水曜)の二日間、全国から集まった蕎麦鑑定士の皆さんに、厳選したそば産地のそばで打った、12種類のそばを食べていただきました。
今年のテーマは「粗挽きそばを深く知る」。粗挽きというよりも、超粗挽き。14メッシュ(目開き1.41mm)のふるいを通った、砂利のように粗いそば粉を、生粉打ちしたそばです。
そばの産地は、福井、茨城、長野、富山、福島、群馬、島根、埼玉。これらの材料は、予備審査を経て厳選された、これ以上は望めないという、おいしいそばです。
蕎麦鑑定士の皆さんに、このそばを味わっていただき、それぞれのそばに点数を付けていただきました。
この食味体験会は、認定会であると同時に「おいしいそば産地大賞」の審査会としても機能します。蕎麦鑑定士の皆さんが付けた点数を基準にして、「おいしいそば産地大賞」が決まるのです。
鑑定の結果は「日本蕎麦保存会jp」のサイトで公開しています。ネットで「おいしいそば産地大賞」と検索していただくと、ご覧いただけます。
蕎麦鑑定士の皆さんの「鑑定」が、日本のそばをランク付けします。全国のそば好きの方々が、この結果に注目しています。
※以下に、蕎麦鑑定士の皆さんが、採点用紙の最後に書いてくださったコメントの一部を、紹介します。
●今まで食べたことのない産地のそばを食することができて、嬉しかったです。いつも会津産が、香りが強いと思っていたのに、今日、順番に食べていくと、そうでもなかったなど、色々な発見がありました。三瓶在来には、独特の甘味がありました。
●昨年に引き続き、12種類の食べ比べをさせていただきました。とても貴重な体験で、今後の2級の食味レポートに活かしていきたいと思います。香りや甘味がすばらしく、特に甘味は噛んでいると、どんどん広がってきます。また、甘味の種類も違うなど、それぞれの味を楽しめました。
●12種類すべてが、今まで食べたそばの中でトップクラスでした。そばを口に入れる前から、食べ終わるまでの味が、口の中で変化したり広がったりする様子が良くわかりました。
●十割と二八の食べ比べもあり、つなぎが食感や味に、どのような影響を与えるのかが理解できました。
●すべてがおいしくて、口と脳が混乱しています。普段、ランチで食べるものとは、段違いにおいしかったです。産地によって微妙に味が違いますが、5八尾在来、8秩父在来などが、好きな味でした。
●そばつゆは、今まで食べた中でいちばんおいしかった。これだけおいしいと、どんなそばを食べても、おいしくなってしまうでしょう。
●最初に見本で見た、あの大粒のそば粉が、しっかり細い麺に繋がっていて驚きでした。どのそばも、口の中で広がる旨味があり、甲乙つけがたいものでした。片山先生のお話も、おいしく食べる薬味になりました。
●自分がこれまで一番おいしいと思っていた品種が、実はそうではないなど、原料を追求した比較が、とても勉強になりました。
・・・・・以下は2019年の記録です・・・・・
●2018年度受講生の認定会を、2019年2月6日実施しました
2018年度に受講された方を対象にした「蕎麦鑑定士」認定会を、実施しました。
期日は2019年2月6日。水曜日。
会場は、東京・南青山の「ふくい南青山291」、福井県のアンテナショップです。
日本全国からお集まりいただいた受講生、62名が、新たに蕎麦鑑定士として認定されました。
今回の認定試験では、1級に合格するまでに48種類の蕎麦を味わっていただくうちの、12種類を味見していただきました。
日本蕎麦保存会が厳しく管理して製粉した蕎麦粉を使い、片山虎之介本人が手打ちした12種類の蕎麦の食味を体験していただきました。
ほんとうの日本蕎麦が、どういう味なのか。
各地の極上の在来種の蕎麦は、どれほどに美味しいものなのか。
一本棒・丸延しで打った圧力をかけない蕎麦と、麺棒でプレスして、圧力をかけた蕎麦とは、どれほどに食味が異なるものなのか。
実際に、みなさんの舌で、経験していただきました。
認定試験で12種類の蕎麦を味わっていただいた受講生の皆さんから頂戴したメッセージを、以下に転記します。
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(Uさん、女性)
片山先生の打たれたお蕎麦の味は、期待を裏切ることのない味わいのものでした。お言葉につけ、供されたお蕎麦につけ、先生の受講者に対するもてなしのお気持ちが伝わって参りました。美味しいお蕎麦を存分に楽しませていただきました。他では聞けないお話も考えさせられるものがあり、これから自分に何ができるのかまだわかりませんが、あらためて蕎麦についての知識を深めていきたいと思いました。また初めて口にした若狭汁の美味しさにも感動いたしました。大袈裟ではなく、人生の中でも思い出に残る素晴らしい体験をさせていただきました。
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(Kさん、女性)
貴重な講座、ありがとうございました。全国から多くの方がいらして、びっくりしました。お隣りに座った方が、福井の蕎麦屋さんで驚きました。新幹線の時間が決まっていましたので少し焦りましたが、全種類食味体験できて、とても良い勉強をさせていただきました。福井産のそば粉の味が、大変濃厚で衝撃的でした。信濃1号も立派な味でした。東北、北海道産を食べる機会が多かったので強く印象に残りました。
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(Yさん、男性)
この講座でいただく蕎麦は、基本的にすべておいしい。同じ打ち手でも、打ち方を変えれば、これだけ味が変わるのだから、ほんとうに驚く。これがさらに、打ち手が変わり、蕎麦つゆが変わりということになると、たとえ粉が同じでも、出来上がった蕎麦の味は千差万別。それに食べ手の好みが加わるのだから、蕎麦の評価は、とんでもなく幅の広いものになることが、よくわかる。しかし、おいしい蕎麦のポイントは変わらないので、教えていただいたポイントを押さえて、蕎麦を評価、鑑定していきたいと思う。
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(Hさん、男性)
貴重な体験をさせていただいて、ありがとうございました。12種類の最上級の蕎麦を一日で食べる機会など、普通、ありえません。食味した、すべての蕎麦に個性がありました。蕎麦を食べる醍醐味は、ここにあるのだとわかりました。食べるほどに、次の蕎麦の味への期待が高まります。決して飽きません。そして蕎麦の最大の良さは、私の好きな日本酒に合うことです(笑)。
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(Nさん、男性)
蕎麦のおいしさにびっくりしました。今までたくさんの蕎麦を食べ歩きしてきましたが、これほど香り高く、味も濃厚な蕎麦は出会ったことがありません。福井在来、群馬在来、信濃1号、それぞれの蕎麦の持ち味というか個性が、鮮明に現れていて、どうやったらこんな凄い蕎麦が打てるのだろうかと、ほんとうに驚きました。鑑定士の講座は、受けるほどに、蕎麦の謎が深まっていくような気がします。新しい謎がどんどん出てきて、蕎麦の深みに、どんどん引き込まれます。片山先生のおっしゃる「ほんとうの蕎麦の味」とは、こういうものなのかと、蕎麦に対する認識が一変しました。私が想像もしていなかった蕎麦の味、魅力に圧倒されました。
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(Yさん、男性)
今日は、本当にお疲れ様でした。写真では実感が無かったのですが、こんなに沢山の方が認定試験を受けるために、新幹線で来たりしてくれるんですね。しかもその方々を、ほとんど虎さんお一人で捌かれるのですから、物凄いとしか言いようがございません。私にとって虎さんは“蕎麦の神様”でありますので、どうか、ご無理をなさらずに長く続けて頂きたいと、切に願って居ります。
最初に出てきた“丸岡在来・生粉打ち”の香りと食感は衝撃的なものでした。ここ以外では食べられない美味しい蕎麦を食べる機会を与えてくださって、本当に有り難うございました。
今日、蕎麦鑑定士1級に認定された方々を尊敬します。私には、はるか遠い存在ではありますが、私も地道に美味しい蕎麦を追求して参りますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。
子供の頃、お袋が打ってくれた思い出の蕎麦は、食味体験で食べた中国産が一番近いですが、あそこまで上品な物ではございませんでした。
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(Kさん、男性)
蕎麦鑑定士の講座を受講する前は、ただ蕎麦が好きというだけで、何も考えずに食べていました。受講してからは食感、香りを意識するようになり、蕎麦を食べるごとに、それぞれの違いを感じることが、できるようになりました。蕎麦のおいしさとは何かが、わかってきたような気がします。自分で蕎麦を打つときも、ひとつひとつの作業の意味を意識することで、完成した蕎麦の食感や香りをコントロールすることが、多少ではありますが、できるようになってきました。今後の自分の蕎麦人生にとって、とてもプラスになる、大変良い経験ができたことに感謝いたします。今後は、1級を目指して受講していきたいと思います。
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(Oさん、男性)
1番目に食べた蕎麦、福井の丸岡在来、一本棒による生粉打ち(印象) 淡い緑色、風味が強烈に強く、表面にザラつきあり。蕎麦とは、こんなに香りの強いものだったのか。程よい甘みあり、ほんの少し微細な茶つぶあり。もちもち感と、ふっつり切れる感じも良い。一番うまい。
2番目に食べた蕎麦、福井の丸岡在来、一本棒で打った九一そば(印象) 最初に食べた十割蕎麦より角が立っている。表面のザラつきはなく、しなやかさが増した。緑色、少し薄くなった。3番目にうまい。
4番目に食べた蕎麦、群馬在来、一本棒による生粉打ち(印象) 香り強い。緑色が濃い。表面にわずかにザラつきあり。しっかりした甘みもあるが、さわやかさを感じる。ふっつり切れる感じが良い。うまいが、福井が上。
この講座を受講して、今までより、もっと蕎麦が好きになりました。そば打ちを始めてみようと思います。
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(Aさん、男性)
この講座を受講して、自分は蕎麦のことを何も知らなかったのだということを、まず学びました。蕎麦職人として蕎麦業界にかかわっているので、ほんとうにおいしい蕎麦を打てるよう探求して、日本蕎麦のほんとうのおいしさを、たくさんのお客さんに知らせていきたいです。
⬇︎日本蕎麦保存会とは何か。説明ページにリンクします
●日本蕎麦保存会が管理するサイトの一部です
日本蕎麦保存会jp https://nihon-soba.jp
そば打ち教室 東京で十割そばを体験 https://sobauchi-tokyo.com
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